藪入り

「藪入り」と言ってもご存知でない方も今ではいらっしゃるのかな?

昔、住み込みで奉公していた女中さんや丁稚さんはほとんどお休みがなく、お正月過ぎの1月16日と、お盆過ぎの7月16日の2日だけお休みがいただけました。
それを「藪入り」と言います。

今はお盆休みと言いますが、お盆って用事が多いです。
私もいつも以上に忙しく、全く休みはなかったです。
昨日は姪っ子連れて遊びに出てましたので、お休みと言えばお休みですが、体的には休めてなかったかな(笑)

昨日の夜、妹一家が実家に泊まっているので、すごく心が楽だったんです。

「ああ、今日は父の心配しなくていいんだ」

これ、すごく心が楽なんですね。

母が亡くなってすぐの時は、週に何日か泊まってました。
うちと実家は徒歩10分ほどですが、その10分、数百メートルの距離ですら、我慢できないほど不安が強かったように思います。

父も不安だったでしょうが、私も不安でした。
母が割りと急に亡くなったので、1年ぐらいは心情的にも不安定でしたし。

段々と泊まる回数が減り、近いから、と泊まるのは大晦日ぐらいになりました。
いや、近すぎてあまり泊まる意味ないし、正直(笑)

それでもね、その空白の時間、その短い間にでも「何かあったらどうしよう」と思うと不安です。
何かあって、例えば倒れてすぐだったら助かっても、時間が経ったばかりに、ということもありますから。

行く時も行かない時も、一日に何回も電話は入れてますが、それでも心のどこかに心配不安がずっとある状態です。
贅沢ですよね。
うちなんか走ってもすぐそこ、本当に近い距離、しかもクマ旦那さんは「お父さん大事にしてあげて、自分はいいから」って言ってくれる優しい人です。

行くのに何時間もかかる距離に独居の親を置いてる人はいっぱいいる。
近くても色々な事情で行ってあげられない人もいっぱいいる。

私は幸せです、近くに住んでて、いつでも顔を見に行ける状態にあるんですから。

それでもですね、やっぱり心配なんです、いつも。
それが、妹一家が泊まってくれたら、父親が一人で家で寝ていない、という状態があるだけで、心の底からほっとします。

年に何度かそういう日がありまして、そういう日が多分、私の「藪入り」なんでしょうねえ。

今日の夕方までには妹一家は帰りますが、昨夜一晩、何も悩まず考えず(普段からほとんど何も考えてはいませんが)にゆっくり休めて、本当に楽でした。

さあ、今夜から、明日からはまたいつもの日々が始まりますよ。
がんばんべ!(笑)

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