今朝の朝ドラでヒロインが「破れたストッキングの修理」をやらされる場面がありました。
自分でやろうと思ったのではなく、箱に入った破れストッキングを「やっとき」と押し付けられたので「やらされる」になりますね。
手作業で「ストッキングは薄いのでむずかしい」というようなナレーションがあったのですが、それを見て「あれっ?」と思いました。
実は母から聞いたことがあるのです、
「ストッキングのつづくり」
について。
「つづくり」と聞いても「何のこと?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、「つくろう(繕う)」のことですね。
破れた布やほどけた糸を縫って直すことです。
調べてみたら元々は古語から「つづくる」という言葉があり、それが近代に「つくろう」の方が一般的になったらしい。
ほう、知らなかった。
てっきり関西弁なのかと思ってたら、そうでもなかったんですね。
とにかくそのストッキングを「つづくる商売」というのがあったらしいのです。
朝ドラの時代は昭和28年、うちの母親の娘時代にあたりますから、ちょうどタイムリーなストッキング世代です。
母親は社交ダンスをやってたので、余計に履いてただろうな。
とにかくストッキングは当時は今よりもっともっと高価だったので、ちょっと破れても捨てる、というものではなかったのです。
なので破れたら「つづくろい屋さん」に持って行って直してもらってたとか。
なんだか編み機みたいなもの?で一本一本また縫い戻すみたいにしてたらしい。
今朝の朝ドラみたいに「縫う」のではなく「編む」ような形です。
そうすると元通りのようになって破れたところが目立たなくなる。
「1本いくらでつづくってもらうから、縦に長くほつけるより短くても横に広い方が高かった」
のだそうです。
朝ドラのように手で縫うと、どうしても縫い目が分かりますよね。
それに持って行ってすぐに目の前ですぐに「つづくって」くれるのではないから、戻ってくるまでにああいう風に内職に出すと日にちがかかる。
というか名札もついてる感じがしなかったので個人的に請け負うと言うよりは、下取りにして修理したのを安くリサイクルで売るのかも知れません。
なんにしても、今ではないお仕事だと思います。
今だったらぽいっと捨ててしまうか、たくさん集めてクッションにする、掃除に使う、玉ねぎを入れて干す、とか、もう一度履いて使うという選択肢はないような気がします。
そういや私はここ何年もストッキングを履く生活をしていません。
タンスには一応入ってるけど、中で古くなっていざ履こうと思ったら全部破れて、なんてことないだろうなあ?
一度チェックしてまた買っておかないと!
ちょっと女子としてどうなの?と気づいて慌ててしまいました(笑)