営々と淡々と

記録に残る限り最大ではないか、と言われていた台風が日本列島から離れていきました。

残念ですが亡くなった方も出て、あちらこちらがまだ水没している状態ですが、それでも分かっていてあえて言います、よくこのぐらいで済みました。

幸いにもこちらはあまり影響がなく、一日中つけていたテレビが「命を大切に」と叫んでいるのを時に現実じゃないかのように耳にしていました。
テレビが大げさに叫んでいたんじゃないと思います、それだけ大きな出来事だったんですよね。

それでも、あちらこちらで川が氾濫して決壊してこの被害で終わってるというのはすごいんじゃないか、と冷静に思います。

もしも、と言うのはあまり意味がないことですが、他の国ではこういう災害の時はもっと大騒ぎになってるような気がするんですよね。
日本では冷静に淡々と受け止めてるような。

これは、あまり幸福なことではないかもですが、一つには「災害慣れ」してる部分が大きいんでしょうね。
火山が多く島国で、地震に台風、津波、噴火、考えてみたら結構住みにくい土地に思えます。
その中で代々と積み上げてきた経験と知恵が、こういう場合にどうすればいいのか知ってる、そんな風に思いました。

今回は雨が多くて水害が大きかったんですが、それをできるだけ食い止めてくれた堤防、これってもう昔から作られてきたのが多かったと聞きました。
それだけ昔の人々が少しでも住みやすく、被害が少なくと考えてやってきたことなんですね。
あらためて感謝し感心しています。

それと、少し前までだったらテレビで「逃げてください」と言われても、そんなおおげさな、と逃げてない人も多かったのかも。
平成に入ってからの災害の多さ、震災に台風に大雨に、その中で「これは本当に逃げた方がいい」と判断するようになり、早め早めに逃げたことも犠牲が少なく済んだ原因かなと思います。

日本の歴史の中で営々と紡いできた災害への対策と知恵、それともしもの時に前向きに淡々と動き続ける国民性。
これで今までの戦争や天災、その他の諸々の災厄も乗り切ってきたんだなあ。

できるだけ悪いことはない方がいい。
でももしもの時、そうやって乗り切る国民性があってこそ、今の日本があるんだなあと思います。

私は、とりあえず今回みたいなことがあった時、実家よりはまだ大丈夫だろうマンションの方に、いかに楽に父親が来られるようにするか、をまた考えてます。
部屋の片付けだけでなく、精神的にも「行っておこうか」と思ってくれるようになんとかしないとね。
もしもの時に泣くようなことはしたくない。

でも頑固なんですよねえ。
あの頑固親父をどうするか、が今一番頭の痛い問題です(笑)