テレビでニュースを見ていたら、
「奈良・興福寺の中金堂が再建されました」
というものが。
この「中金堂(ちゅうこんどう)」は藤原不比等が建てたもので、今までに何回も焼け、300年ほどなくなったままだったのを再建したそうです。
再建には18年かかったそうですが、発掘された資料を元に、創建当時の姿になっているとか。
新しいのでもちろん色も鮮やかです。
建物も仏像もはっきりした色に金色が映えて本当に美しい。
神社やお寺って古い物が多いですが、そういうのって年数が経って色が褪せたりなくなってたりしたものも多いです。
というか、見に行ったら大抵そんな感じだったように記憶してます。
関西に住んでいると、遠足だのなんだのでよく目にしますが、子供の頃の印象から、
「神社やお寺は色褪せてるもの」
みたいに思ってました。
「古いから褪せてるのに価値がある」みたいにも思ってたかな。
そしてなんとなく、
「昔からずっとそんな色」
だったようにも思ってました。
大人になっていくにつれ、そうじゃなくて色褪せていったんだと理解できてきましたが、日本の文化は「わび・さび」でみんなそんな感じなんだとも(笑)
どうなんでしょうね、こういうのの再建とか復元って。
もちろん、新しく直した方がきれいだったりします。
でも上にも書いたように古いのに価値があるって部分もありますよね。
例えば、褪せてしまったその染料、1000年前のがそのまま残ってるのってすごくないですか。
それを新しい色で塗ってしまったら、なんか、もったいないようにも思えます。
きれいなのも見たい、古いままのも見たい、贅沢ですね、私(笑)
ただ、今は、心無い人に文化財を汚されたり壊されたり焼かれたりもあるから、そういう古いのはどこか安心なところに隠しておいて、復元したきれいなのを見せる、ってのはだめなのかな?
建物とか仏像とかって外にそのままあるのが多いから、変な薬品かけられて火をつけられたら、と想像すると怖いです。
金閣寺だってそういうので消失してるし。
そうしたら古いのは価値あるまま残せて、見るのはきれいなのが見られて楽しいのかもなあ、とか考えてました。