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「とと姉ちゃん」を見て祖父を思う ~ひよこの聞き語り(1)

毎朝「朝ドラ」を楽しみに見ています。

先週までの「あさが来た」が本当に面白くて終わってしまってがっかりしてたんですが、今回の「とと姉ちゃん」もしみじみほんのりしてていいなあと思って見ています。

何がいいと言って西島秀俊さんが演じるお父さん、すごくいいんです。
昭和初期の日本って父親が家長で一番偉くて、家長が白と言ったら黒いものも白!という時代だったはずなのに、小さい子供も一人前の人間として扱って、尊重して優しくて、誠実で。
いいなあ、とほのぼのして見ています。

私の母方の祖父がちょうどそういう感じだったみたいです。
年代的には同じぐらいなのかなあ。
母の一番上の伯母が大正生まれで、その後主人公と同年代の伯母もいたりするからちょうどそのぐらい。

祖父が、やはり西島さんのお父さんのように、子供を一人前の人間として扱うような、そんな方だったらしいんです。

祖父は、元々は広島の浅野藩の家臣の家に生まれた次男だったんですが、長男であるおじさんが早世し跡継ぎになったはずが、その後明治維新で藩と共に家もだめになってしまった時代の生まれです。
ちょうど「あさが来た」のあさとも同じぐらいの年代の人間ですね。

曽祖父は、家屋敷、家系図、刀剣など一切合切をまとめて売り、そのお金を持って家族3人で神戸に来て、そこから一から生活をスタートさせたらしい。
そして祖父は、頭のいい人だったらしく、苦学して、それなりの地位について祖母と知り合い家庭を持った。

紳士でインテリで、そして子どもたちも呼び捨てになどせず、みんなに「さん」づけで呼んで、絵や俳諧の素養もあって、と、まあ私を見たことがある人なら、

「その人、本当にひよこさんのおじいさん?」

と、思うような方だったらしいです(笑)

私は写真でしか知りませんが、本当に「紳士」という風貌の人で、亡くなった一番上の伯父とよく似ていました。
残念なことに、私が生まれる何年も何年も前に亡くなってしまったので、祖父が残した俳句などを書きつけた手帳や数枚の絵ハガキ(祖父の職場で祖父の絵をハガキにしてお客様に差し上げていたらしい)、それから写真でしか知りませんが、生きていたらどんな話をしてたかなあ、と思ってしまいます。

母がよく言ってたのは、私が子供の頃から星を見るのが好きで、歴史の話なんかを好きなのを見てると祖父を思い出す、とのことでした。
う~ん、どこかに微かに少しでも、祖父の片鱗が流れてるんでしょうか、私にも(笑)

毎朝、そういうことを思いながら「とと姉ちゃん」を見ています。