テレビがやってきた ~ひよこの聞き語り(32)

天皇陛下のご退位のために「皇室会議」が開かれているそうです。
日記を書いてるこの時間、まさに真っ最中です。

なんでしょうねえ、なんか、歴史の1ページに立ち会っているような、そんな気分です。

ニュースをぼーっと見ていたら、天皇陛下にまつわるエピソードを色々と紹介していて、その中で、

「天皇陛下と美智子様の結婚式を見たくてテレビを買ったお宅も多かった」

と言ってました。

それを聞きながら、

「そう言えば、母のところもそうだったらしいなあ」

と、漠然と思い出しました。

当時はまだ「元町の家」の時代で、住んでいたのはおそらく一番上の伯母、伯母の娘、母、末っ子の叔父、それから母の上の伯母は半分は大伯母の料亭半分はこの家だったかと思います。
長男の伯父とその家族は、多分転勤で東京かな?
ひょっとしたら母たちの従兄弟もいたかも知れないけど、多分もういなかった頃、な気がする。

おそらく、こういうのが大好きな一番上の伯母さんの発案でテレビを買ったんだと思います。
うん、それらしい(笑)

当日はご近所でまだテレビを買っていないお宅のお知り合いとかも見に来て、えらくわいわいと見ていたようです。
当時はまだビデオなんかないし、後にニュースとかで見るとしても、やっぱりできたら生で見たいですもんね。

みんな楽しく見てたんですが、当時、多分まだ大学生だった下の叔父さんは、ちょっと当時遅い反抗期?(笑)か、元来のへそ曲がり精神か、

「たくさんの人が来てうるさくていらっとした」

らしく、怒って出て行ったか何か、だったようです。

うん、これも「らしい」(笑)

末っ子の叔父さん、私はこの人が大好きです。
今も存命なのはもうこの叔父さんだけなんですが、私もクマ旦那さんもかわいがってもらってます。
なんというか、「変人同士」何か通じ合うところがあるというか、なんというか、で(笑)

多分ですが、叔父さんからすると、テレビみたいな新しい物に興味はあるけど、それをみんなが買うブームみたいな時に買って、しかもみんなが見たいご成婚パレードとかでお祭り騒ぎになるのは、

「なんとなく癪」

だったんでしょうね。

今は年を経て丸くなってきたのでどうか分からないけど、以前だったら絶対に「テレビ見たかった」とか認めてないな、叔父さん(笑)

何にしろ、うちの母の家にテレビがやってきたのもやはりその時、これは間違いありません。

その当時、母がまだ結婚してなかったもので、もちろん私はまだまだ生まれる前のことですが、そういう私は今の天皇陛下のご即位のお祝いの年、ちょうど東京の友達のところに遊びに行ってました。

どうして東京に行ってたのかな?
当時はよく東京に行ってたんですが、大部分がTMネットワークの大きいライブとかが目的だったので、理由はなんだったかよく覚えてなくても即位の礼のパレードとかが目当てではなかった、とだけ覚えてます。
調べてみたけど、ちょうどその時期にTMのイベントっぽいものがあった記録はないようです。

東京に行ったらちょうどパレードがあるというので、友人と一緒に見に行きました。
駅とかでは大きい荷物を持ってる人が荷物チェックされてて、ロッカーとかも使えなくなってるのもありました。

私は荷物どうしたのかなあ?
ちょっと大きい荷物持って夜までうろうろしてた気もするけど、それは今も外に出るのに大きい荷物持ってることも多いから、泊まる荷物だけはちょっと遠い駅にでも預けたのかも?よく覚えていません。

そうそう、パレードの列に加わるのに、女性の警察官に上から下までボディチェックされたのも初めての経験で、何もかもわくわくしたなあ(笑)

その後のパレードを見て、なんだろう、なんか不思議な気持ちがしました。

私は特に皇室礼賛の人間じゃありません。
友人も同じ。

ですが、パレードを見送った後、友人が、

「なんだろう、なんか感動したかも」

と言うのを聞いて、同じ気持ちだと思ったのを覚えています。

この友人、あまり感動とかそういうの口にするタイプではないもので、びっくりして余計に覚えてたのかも。
私は感動屋なんですけどね。

それから友人は仕事に行くのでそこで別れ、夜に友人宅にお世話になることにして、私はそのまま銀座へ。
夜は夜で「提灯行列」があったんですよ。

銀座から皇居だったと思いますが、その行列に参加して、提灯ももらって皇居まで。
確か、10キロほど、とか言ってたように記憶してます。
たくさんの人に混じって、提灯を振りながら歩きました。

そして、暗くなってから皇居前で、両陛下が映る大きいビジョンを見てから友人宅に帰りました。

そのパレードで、いわゆる右翼の方達が法被かなあ、なんかそういうの着ていっぱいいたんですが、そのへんのおばちゃん達(私はまだ当時おばちゃんではなかった!)と提灯の火のやり取りとかしてるのを見て、ちょっと面白かったです。
怖い人達だと思ってたのに、普通のおっちゃん達だったもので(笑)

その時の提灯は、今もまだ実家にあります。
物持ちいいでしょ?
捨てられない人なので。

それからもう30年近くになるんですねえ。
昭和は遠くなりにけり、そして私も年をとるはずです・・・

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